mamiamamiya2008-02-23

★3/1(金)〜3/7(金) ポレポレ東中野にて開催されるピンク映画傑作選『R18 LOVE CINEMA SHOWCASE vol.4』のチラシに作品紹介書かせていただきました。公式サイトで読めます。
http://www.spopro.net/r18/vol04.htm


 ポスターの写真は吉沢明歩さんですね。ピンクのオーラが見えますね(背景ピンクだからね)。私が観せてもらったのは、平沢里菜子さん主演の『つまらないあたしのどうでもいい物語』だったのですが、こんな女の欲望まるだしの作品が、ピンク映画としてその、男性の「ムラムラさせろよー」という要求に応えられるんだろうかと、頭で考えたらそういうことを思うんですが、たぶん全然大丈夫なんですよね。女の欲望って、そりゃ男の人がドン引きするほどかもしれないけど、私がAVとかエロマンガとか読んでもまったくドン引きしないどころか男の人がこんな欲望を持ってるんだーという部分に欲情すらしてしまうのとおんなじで、別に全然エロいんだろうし、そもそもセックスなんてそんなお互いドン引きされるんじゃないかという欲望をぶっつけあったりする行為なわけで、だから別に、引かない……んでしょう……ね?(あんま自信ない。野外露出とかやっぱ引かれるかもしんない)


 平沢里菜子さんとは『Spotted701/vol.4』で対談もさせていただきました(詳細はこちらで→http://www.spopro.net/spotted701.htm)。楽しかったです! 平沢さんは正直で、きれいな人でした。


★そしてすっかり告知が遅れてしまったのですが『ビデオメイトDX』(コアマガジン)の現在発売中の号で、南波杏ちゃんの引退にかこつけまして「女優の引退について考える」コラムを書いております。森下くるみちゃんのコメントも入っておりますよ。


 で、こういう女優の引退を考えるコラムを書いた後で、とある私の大好きなギャル系女優の引退作を観たのですが、これがもう、とにかくありえないくらいにヒドくて久しぶりにAV観て腹立って弟を電話で叩き起こして「ちょっとあんた! まだリリースされてないから観てないと思うけどさぁ……」と弟が観てもいないAVについて共感を得ようと必死になってしまいました。


 女優の引退作というのは、始めから「引退作」と決めて撮影される場合もありますが、撮影順とリリース順がメーカーによって違うため、別に引退作らしくない作品が引退作になることもあるし、引退が急な場合などはもちろん引退作として作られていない作品が事実上の引退作になってしまうことも少なくないわけで、「引退作なのに引退作らしくない!」という怒りを向けようにも向けにくい事情もあるのですが、それでも、どんな事情があったにせよあれだけ人気のある単体女優の引退作があれだというのはちょっと、キツい。


 私はスケベな女優が好きなんですが、彼女はあんまりスケベな人ではなくて、セックスの反応がエロいとかそういうタイプじゃないんですよ。明るくてカワイイキャラクターの彼女が、明るく楽しくセックスしちゃうのがなんかイイっていう、そこにいてニコニコしてるだけで観てる側が幸せになれるっていう類い稀なるアイドル的才能のある女優だったわけです。それをさぁ、なんであんな企画に出すの? セックス責めで輪姦して中出しして追い込んだって別にいい反応出てこないってわかってるのに、なんでそれなの? なんで最後に、彼女の一番の魅力だった、明るくてカワイイ部分を全開にさせて終わらせてあげられないの? 彼女のためだけじゃなく、ファンのために。


 半ばセルビデオひとすじというくらい、AVと言ってもセルビデオ好きの私ですが、正直こういうときばかりはレンタルの底力を感じます。それは「女がふつうのセックスをしているだけっていうことを作品にできる能力」です。ふつうのセックスが一番いい女を、煮たり焼いたりさらにいぶしてみたり漬け込んでみたりして(まぁ、もともとおいしいものはどうやったっておいしいっていうどうしようもない事実もあるんですが)どーすんだ、と思う。もちろん、撮る人によってその女の魅力っていうのは違って見えるのだろうし、違う切り取り方をするのはいくらでもやって欲しいと思うけれど、その女の良さが全然出ない形で、しかも全然エロくもない形で、さらに何もかもがヤラセだとどんな素人が観てもわかるようなことをやられると、引退なのにすべての良かった思い出が台無しにされたみたいな気分になって、たまらない。彼女の魅力とか良さとかまったく見ないで、ただ流行ってる企画にむりやり押し込んだだけの作品を「引退作」とか言われると、「お前の好きな女なんて、流行ってる企画にでも押し込まなきゃどうにもなんない女なんだよ」と言われてるみたいで、最悪の気分になる。彼女はそんなんじゃないよ。最高の女なんだよ、少なくとも、ファンである私にとっては。


 今夜は彼女の、舌足らずでかわいくてかわいくてしょうがないh.m.p.時代の素晴らしい遺産とともに眠ります。