「エロの敵」27日発売です

 今、30歳を迎えました。なのになんで夜中にキーボードなど叩くハメになっているのかは、弟よ! どうか聞かないでください。いろいろとイベントが続いたり(18日アップリンクに来てくださった弟&妹よ! あと他人の人たちよ! ありがとうございました)華やかな日々を送ってそうな感じでしたが、私生活ではライフラインのテレビが壊れ、ギャッツビィのキムタクのCMが見れずに発狂しそうになったり(まさか今さらキムタクが抱かれたい男の心のベストテン一位に再参入してくるなんて! と人生のミラクルを感じた女性は百万人以上いるはずだと思う)、さらに今朝メインで使ってたパソコンが立ち上がらなくなり(ヨロッ、ヨロッて感じの音がして静かにランプが消えます)、マック馬鹿なせいでいりもしないノートブックを「超カワイイ! 欲しい!」と買っておいたおかげで最悪の事態は回避できたものの、設定だの何だのが超苦手な私としてはこれ以上ないほど、25日は疲れた一日だったわけです。おまけに20代の人生の垢みたいなものをきれいに落とそうと部屋の片付けなど始めていたもので、部屋には今もアダルトヴィデオ(アダルト「ヴィ」デオ、と一度書いてみたくてAVライターになったようなものだ。たぶん東良美季さんの影響)が散乱し、そのヴィデオ群もテレビがつかなきゃ見れないわけで、とても静かな夜です。ちなみに今使ってるノートブック、シリアルナンバー確認してないんだけど発火しないかなぁ? 姉ちゃんちょっと心配です(さっさと見ろよ)。

 さて、安田理央さんとの共著「エロの敵」(翔泳社)、27日発売です。池袋ジュンク堂ではすでに売っているそうですので、フラゲ目当ての方はそちらへどうぞ。

 で、いろいろあって遅くなってしまいましたが、ゲリラサイン会のお知らせを。

■場所 新宿駅近くの書店(正確には書店の横のとあるスペース) どこかは前日28日に発表
■日時 29日5時〜6時半
■目印 左手首に「M」のロゴの入ったリストバンド(「まみ」のMですよ! マドンナのツアーグッズじゃないですよ!)を巻きます。前日、目印の情報はいくつか追加します。

■注意事項 サイン会は、あくまで雨宮が勝手に行うものなので、書店に問い合わせはしないでください。また、周りに迷惑をかけるような行為はつつしんでください。
 あと、書店と無関係なため、実はその書店に何冊「エロの敵」が入荷されるのか、雨宮も把握しておりません。たぶん、そんな入らないんじゃ……。なので、確実に入手したい方は事前に書店で予約されることをおすすめします。購入場所がどこであれ、本を持ってきていただければサインはしますし、もし本の入手が間に合わなかった(アマゾンで頼んだけど届いてない、とりあえず現地に来てはみたけど本がないなど)場合も、その場で予約して紙を持ってきてもらうとか、アマゾンの予約確認メールをプリントしてくるとかしてもらえれば、サインはいたします。要するに買ってくれればいくらでもする、ということです。こちらで色紙などは用意しませんので、そういう場合は何かサインできるものをお持ちくださいますようお願いいたします。

■また、サイン会のあと、雨宮は「エロの敵」のプロモーションのため、ロフトプラスワンのイベントに移動します。「仕事でサイン会には間に合わない」という方も、こちらのイベントに来ていただければその場でサインをさせていただきます。

オールザッツバカ映像presents
『バカAV専門学校 2本目
 〜早くも2006年のAV界を振り返る!〜』
新宿ロフトプラスワン
9月29日(金)Open18:00/Start19:00
男性\1500(飲食別)女性入場無料!! ※当日券のみ
【MC】急行、大坪ケムタ
【出演】鈴木杏里ムーディーズ専属女優)、二村ヒトシ(AV監督・ドグマ)、松本和彦(AV監督)、KINGDOM(AV監督)、他豪華ゲスト交渉中!
※18歳未満の入場はできません。要写真付身分証明書。


 雨宮は出演者ではありませんが、休憩中に本の宣伝をさせていただくことになっており、10冊程度になってしまいそうなのですが、こちらでは本の即売も行います。ご希望の方にはもちろんサインいたします。って、サインを欲しがる人なんて数名だと思うんですけど……。何かお礼をしたい気持ちの現れということで、自意識過剰なわけではありません……。イベントに「一人で行くのがこわい」という女性、および男性のみなさんは雨宮がサイン会場からロフトプラスワンまでお連れいたします。なんだか妙な集いのようですが、どちらも(どちらかでも)来ていただけると嬉しいです。

 あと、数日前にメールをくださった女性の方、パソコンが壊れたせいでアドレスが今わからない状態になってしまい、お返事が出せずにおりますが、「サイン会の持ち時間は一人5分」というのは冗談ですので、安心していらしてください。誰も来ない場合はかなりのんびりできると思います。


 というわけで、先日マドンナのライブに行ってきたわけですが、当日仕事が昼過ぎに終わり、うとうとしていて気づくとすでに6時! ライブは5時開場/7時開演。急いで支度をするともう6時40分。慌ててタクシーを止めました。

雨「すみません、7時までに東京ドームって行けると思います?」
運「思いますって言われても俺はわかんないけど……。まぁ行きましょか」

 順調に滑り出すタクシー。しかし九段下あたりから渋滞に巻き込まれる。

運「おっかしいなぁ、ここいつもこんな混まないのに……。ドームって何かあんの?」
雨「マドンナのコンサートなんですよ」
運「マドンナ! マドンナかぁ〜。そりゃスゴイわ。マドンナ渋滞だなこりゃ。ちっくしょー、マドンナも遅れてくんねえかなぁ」
雨「こういうのって時間通りには始まらないし、遅れても多分大丈夫ですよ」
運「そう? 誰か中にいんの?」
雨「友達が。まだ始まってないってメールが」
運「あっそう。この調子で遅れてくれりゃあいいけどなぁ。私もね、ドーム、行ったことあるんだよ。B'zのコンサートとね、野球」
雨「へぇ〜、B'z好きなんですか?」
運「カミさんが大好きでねぇ、ファンクラブ入ってんのよ。うち、俺のお袋なんかもいるからけっこう人数多くて、6人家族なのね。毎年一人ずつ誘って一緒に行ってるわけ。で、今年俺の番が来て。いや〜、スゴイもんだねぇ、生で見ると。迫力だったなぁ〜。時間が経つのがあっという間でねぇ」
雨「そうでしょうねぇ。違いますよね、生で見ると」
運「そうなの。ビックリしたよホント。お、もう着くね。まだ始まってない? じゃ、マドンナ
楽しんで!」

 「楽しんで!」なんて、外国でならわりとありますが、なかなかいいですねぇ。あと、この奥さんがいい。毎年家族を誰か順番に連れていくっていうのがいい。多分、この運転手さんも言ったと思うんですよ。「いいよ俺は。家でビール飲んで野球見てた方がいいよ。そんな、音楽なんてよくわかんねぇし。若いのばっかなんだろ? 恥ずかしいよ」みたいなね。でもそれを、うまいこと口説いて連れてくわけです。運転手さん、仕事まで休ませられちゃって。で、帰りには「すっげえなぁおい、いや〜こんな面白いもんだとは思わなかったなぁ〜」「ね? ね? 言ったでしょ。だいたいあなた、食わず嫌いなのよ」「いやそれにしても迫力だな〜。大したもんだありゃ」「そうでしょ、来てよかったでしょ」「そうだなぁ」「また来ましょうよ」「またったって、次は何年後かわかんねぇしな」「でも、あのコたちもいつまでも家にいるわけじゃないし、意外と早いかもよ」「う〜ん」「どこかでご飯食べてく? 混んでるから家で食べてもいいけど」「いや、この辺りなら仕事の連中とよく行く店があるんだ。きれいな店じゃないけど、魚がうまくてなぁ。そこ行ってみるか」「いいわねぇ、二人で食事なんてひさしぶりねぇ」みたいなことになっちゃうわけでしょ? いいよなぁ。面白いものとか、好きなものを誰か好きな人に教えようとするのは、おせっかいではあるけど、ちょっといいことでもあるのかもしれない。それで運転手さん、見知らぬお客に渋滞の中走らせられても「楽しんで!」なんて満面の笑みになっちゃうわけで。
 昔、田辺聖子が、男尊女卑バリバリだった夫(カモカのおっちゃん)が、自分に感化されて変わったことを称し「一人一殺!」と言っていたことがあったけど、「殺!」というのはおだやかでないにせよそういう感じで、どんなものも、広がってゆくものなのかもしれない。

 マドンナは、最高でした。ポールの先にバイクのシートがついてるやつにまたがって、棒に腰をすり寄せながら「ライク・ア・ヴァージン」を歌うイキなはからいにはシビレました。日本の三十路、四十路の女優や芸能人が、どんなに美人でもどこか息苦しい感じがするのとは対照的だった。最近映画でも外国の中年女優をよく見ているけど、彼女たちはすごく良くて、日本のはどうもキツいのはなぜなんだろうと思っていたけど、引け目ってことなのかもしれないという気がしてきました。日本の、年配の女優のフリートークがともすれば聞くに耐えない感じになるのは、年をとっているという引け目(もしくはマイナスと言ってもいい)をなんとか埋め合わせようと「自然さ」「幸福感」「充実感」「変わらない美貌」などを必死でアピールしすぎているからではないだろうか。なんか、ツッコめない感じがするっていうか……。別に埋めようとしてない阿川佐和子とか岡江久美子はわりと気楽に見れるのも、そういうことなんじゃないかと思う。

 私もつい、「三十路なのにマウジーとか行ってていいんだろうか……」と店員に思わず謝りそうになる時がありますが、卑屈になるのはやめて、明日は堂々とマウジーで買いものしようと思います。ほんとはシャネルに行きたかったけどシャネル予算はテレビ代に消えそうです……。姉ちゃんも脳はギャル並みに軽いんで、「30歳までにバーキンが欲しいな〜」なんて愚にもつかないことを考えたりしてたわけです。自分の年収も職業も顧みずに! なんかいいことあって買えるんじゃないかぐらいに思ってて。宗教レベルのポジティブシンキングですね。でもとてもじゃないけどバーキンは無茶だとさすがに29あたりで気づき(遅い!)、しかもシャネルの方が好きなんでシャネルに目標を切り替えてみたものの、このありさまです。向田邦子が持ってるのと同じショルダーが欲しかったのに……(それ買っても文章うまくならんぞ)。昨日銀座でシャネルの前を通ったら、若い男子二名が「おい、シャネルだぜ〜 すっげ〜」「あのスカートだけで15万ぐらいすんじゃね?」「たっけぇ〜」という会話を交わしていましたが、坊や、いったい何を教わってきたのか知らないけど、シャネルで15万は「安い」部類なんですのよ……。世の中、まだまだ坊やの知らないオソロシイことが山ほどあるぜ! 私だって私だって疲れるぜマジで! というわけで、三十路でマウジーを買う人生を謳歌しようと思います。森本容子万歳!