ポット出版の連載『セックスをこじらせて(http://www.pot.co.jp/kojirasete/)』最終回アップしました。夏のおともにお読みいただけると嬉しいです。


★暑さでいくらでもボーッとしてしまいますが、みなさんお元気でしょうか。私は最近、マドンナのきとるね川口監督の作品が大好きです。少し昭和っぽいロマンのある設定と、それをセリフだけに頼らず撮る丁寧な作品作りが魅力です。

『晴れ、ときどきゲリラ豪雨』(菅野しずか)http://www.dmm.co.jp/mono/dvd/-/detail/=/cid=juc510/


パッケージがこの作品のツボをよく物語ってます。何度も衣装チェンジがあるものの、とにかく服が白い。とにかく濡れて、とにかく透ける。この作品、ドラマものなのですがセリフがかなり少なく、無音で進行するような場面もあります。なのに映像がしっかりしているから、じっくり観るに耐えうる内容になってるんですよね。セリフで心情を語らずにきちんと映像で伝えている。濡れフェチというじゃっかんドラマにしづらそうな要素なのに、その魅力を余すことなく伝えてあり、濡れのエロスに狂っていく登場人物の気持ちにも説得力がありました。


ここしばらく、マドンナって良質なドラマ作品が多い印象なのですが、三島六三郎監督のこの作品も良かったです。

『背徳の映画館陵辱』(かすみりさ
http://www.dmm.co.jp/mono/dvd/-/detail/=/cid=juc527/


ちょっとあらすじを引用してみます。

映画女優かすみりさ。今でこそ多忙を極める彼女が、以前「麻生ゆき」という女優名で出演していた映画「青春の歯車」のポスターをある映画館で発見する。数年の時を経てリバイバル上映している「青春の歯車」見たさにりさはそのさびれた映画館にふらりと立ち寄るのだが…。当時の恋人でもあった五十嵐竜ノ介と共演したシーンを見て感慨に浸るりさ。そして映画館を後にしようとしたその時、りさは落ちぶれた竜ノ介と再会して…。』

このちょっと劇画っぽいストーリーがたまりません。そしてかすみりさの、いい意味で今風じゃないところがこの設定にハマりまくっていて、いいんですよね。「青春の歯車」「五十嵐竜ノ介」って、いちいちタイトルや名前もしっくりきすぎる……。ちょっと暗い、堕ちていく感じのあるうしろめたい快感が描かれているのもいいですし、見てみたかった時代のムードを見せてくれる夢のある作品でした。

たまにはこういう、じっくり観る系の作品もいかがでしょうか。この二作品は普段AV見慣れてない方でも、わりと抵抗なく観やすいんじゃないかなと思います。