「少女は挿入される生き物」第一回

 下の方のコメント欄でケツ毛がビッシリかどうか議論の対象になっている雨宮です。あまりの事態に姉ちゃんどうしていいかわかりません……。思えば昔「もし自分が『3つのねがい』を言ってくれと言われたら」と想像し、(原典は多分ドイツ? かどっかの昔話。ものすごいうろ覚えなのであんまり信用しないでほしいのですが、夫婦がなんか助けた妖精みたいなヤツに「3つの願いをかなえてやる」と言われ、夫はお腹がへってたので「ソーセージをいっぱい出せ」と願い、妻は「つまんないこと願うんじゃないよ! そんなソーセージ、あんたの鼻にくっついてしまえ!」と言い、二人で「鼻を元にもどしてください」と言って3つのねがいが終わっちゃう、という話だったような。けっこう、いいですよね。その夜は二人でがっかりしつつもちょっとほっとして、ソーセージいっぱい食べて、夜は久しぶりにちょっといちゃいちゃしそうなイイ感じがありますね。元に戻った鼻にキスしたりして)「私だったら最初は全身のむだ毛が一生生えないようにお願いするな。あとは生理がなくなるように(おなかが痛くて、血が出るからいやだなーと思ってた)、そしてにきびがなくなるように」と思ってたことを思いだしました。なんか、今思えば全部「マイナス面を除去する」という発想なのが悲しいです。幸せになれなそう……。もっと「オッパイをGカップぐらいにしてください」とか、そういう大きな夢を願えばいいのに……。

 そんなふびんな不幸体質の私もAVの世界を知り、世の中には「夏でもわき毛がボーボーの女に興奮する」とか「いや、がんばって処理してるんだけどちょっと黒く毛穴がポツポツしてるのがいいんだ」とか「すね毛が生えかけてザラザラしてるのがいい」とか言う人たちの存在を知り、さらに「生理ランナー」という、生理中の女性がナプキンレスのまま白い陸上ウェアに身を包んでジョギングするという作品の存在も知り、女子の世界の常識では計り知れない基準で欲情する人たちがいることがわかったので、今もし「3つのねがい」を叶えてくれると言われたら「金! 権力! 永遠の美貌!」と即答いたします。姉ちゃんも汚れたオトナの仲間入りをしましたが、弟よ! 金と権力が手に入ったら、おまえに北京ダックをごちそうします。店ごと買ってな!

 あと、変態だとか書かれてますが、姉ちゃんそんなに変態でもないんですよ。抱かれたい男性の一位は、野球の清原選手です(「野球の」って、チーム名に自信がなくて書けないところが、野球に全然興味のない事実を語ってますな。お……オリックス? カラダしか見てないからわかんない……)清原選手にデリヘル嬢として呼ばれ、プラス一万で本番を要求されて、途中で気持ちよくなっちゃって「やっぱり五千円でいいです……千円……ひゃ、ひゃくえん……さんじゅうえん……」とだだ崩れに値下げしてしまうというのが私の一番興奮する妄想です。そして清原選手に百円玉を渡されて、十円お釣りを渡して「なんや三回ってことか? あんたどうしようもない欲張りやな」(関西弁てきとう)って笑顔のまま足でぐりぐり顔を踏まれるのが理想です。「3つのねがい」にこれも入れるとしよう。権力はあきらめるか。

 さてさて、下の方で話題にしました「AV OPEN]」ですが、審査員長がリリー・フランキー氏だということはみなさんご存知でしょうか? 私は恥ずかしながら、リリーさんのホームページ「ロックンロールニュース(http://www.lilyfranky.com/top/)」の、「今日のつぶやき」のコーナーに投稿して、しかも採用されて掲載されたことがあります。もうそろそろ三十路の女が投稿すんなよ。しかも肩書き「AVライター」。哀愁漂ってます。5月なのにもう秋風です、弟よ……。

「少女は挿入される生き物」(AV OPENチャレンジステージ参加作品・堀内ヒロシ監督)http://hamajimopen.com/penetration.htm

※あまりにも文章が長いので、全三回の連載にします。

 で、今日はそのAV OPENチャレンジステージ参加作品である「少女は挿入される生き物」について、書こうと思います。すでに多くのサイトにレビューが掲載されておりますので(詳しくはAV OPEN in HMJM特設OFIFICIAL SITE
http://hamajimopen.com/で見ることができます)作品情報としては十分かなーとは思うのですが、これがなんとも、私にはいろいろ考えさせられてしまう作品だったわけで、そこのところのもやもやについて、ちょっと書いてみようと思います。

 作品の内容に関する文章を含みますので、内容を知りたくない方は、これから先はご遠慮ねがいます。

 内容は3人の「少女」が登場するロリ作品です。最初の二人はかなりの美少女であり、なおかつセックスもうぶなようでしっかり感じていたり、予想外に淫らなアヘ顔だったりと反応十分。オーロラプロジェクト作品のような密室感のある静かなセックスで、うしろめたさがゾクッと背筋を這い上がってくるような感覚があります。少女二人の表情も、カラダも、非常に丁寧に美しく、青臭い「獲物」としてしっかりと撮られています。

 そして、ちょっと驚いたのは、この前半パートが非常に「セルビデオのセオリー」に忠実に撮られている、という点です。セルビデオで「ヌキやすい」とされているアングル、押さえておくべき画がきっちり入っており、セルビデオで「邪魔」とされている男の姿や声はほとんど排除されている。「ズリネタ」として優等生的な映像であるとも言えますが、堀内監督はそこにちゃんと「匂い」を乗せている。これは、文句ありません。ロリものとしてもきっちりポイントを押さえてあるし、オナニーの邪魔にならない方向での、エロを加速させる意味での「カラー」が付加されているというのは、もう、文句言うとこないです。

 で、問題は3人目。3人目は、前半2人とはちょっと違ってストーリー仕立てになっている。義理の父親が娘を、自分の主催したロリコンの集う会に連れて行き、順番に輪姦させるという話で、その通りにプレイが行われて全員に中出しされる。ここまでは、非常に良くできたエロビデオで、ここから3人目の「ゆめちゃん」という女の子のドキュメントに突入していく。実はそのドラマは実話で、ゆめちゃんは義理の父親と初潮前からセックスしていて中出しもされまくっていて、ホントにロリコン友の会みたいなのに連れて行かれて輪姦されていた、と言う。そしてその義父に会いにゆくのだが……という、スリリングな展開になってゆく。

 ここまで読むと、面白そうだと思うでしょう。実際面白いんです。観た人の感想にも「面白かった」という、素直な意見が非常に多い。今までこういうものを観たことのなかった人にはとても面白いだろうし、こういうものを求めていない人でも前半で十分楽しめる。では、なぜ私は、もやもやしてしまうのか。

(明日につづく)