友情レズビアン

★『マンコがマンコに恋をする理由』(ドグマ/二村ヒトシ監督)という、森下くるみ&松野ゆいという、プライベートで友達の女優さん二人による、ドッキドキのレズ作品が周りの女友達の間ですさまじい好評を博しているのですが、昨日『制服レズビアン』(MOODYZ/井坂朋泰監督)西野翔&南つかさという作品を観て、長尺なところも作品の構成もかなりソックリで、監督が別名を使ってるのか、すごいパクッているのかどっちなんだ!? と思いましたが、たとえ構成やアイデアをパクッてようがこの『制服レズビアン』、本当にいいんですよ。形だけじゃなくてちゃんと「お互い好意を持ってる女友達同士が、恥ずかしがったり、本当に受け入れてくれるのかどうか本気で不安になったりしながら身体を合わせてセックスする」という、テーマの心の部分をちゃんと理解してやっているからだと思います。最初に照れまくってテンパりまくり「もー帰る! だって、そんなことしてホントに好きになったりしたらどーすんの?」と友情と恋愛とセックスの狭間で悶えまくる西野翔と、わりと落ち着いてそれをクスクス見守ってる南つかさがとにかくいいし、『マンコが〜(あんまりなタイトルなので、今後はMMKと略することにします)』の時にもあった「こんなことで感じてくれるのかな?」「ホントは感じてなかったらどうしよう」「あっ、今の気持ちよかったのかな? 嬉しい……」「気持ちいいとこ全部舐めてあげたい」みたいな、恋愛初期のセックスの不安とときめきがごちゃまぜになって心がめちゃめちゃになって、でも嬉しくてたまらなくなって、受け入れてもらって心の底からほっとするあの感じが、この作品にもちゃんとあるんですよ。


 『MMK』のラストは、レズでない私でも泣けます。大好きで憧れてる女友達・森下くるみに「こんなことして、ホントに喜んでる? 感じてる?」と「私にこんなことされてホントに嬉しいのかな?」という不安を見せながら、受け入れられてほっとして泣いてしまう松野ゆいに感情移入してしまうんですよね。別にレズでなくても、友達同士の間で「ここまで踏み込むのはダメかな?」「ここまでやったら引かれるかな?」というドキドキは日常的にあるし、そういうさじ加減を間違えて失敗してダメにしてしまった友情もあります。甘えすぎたり、踏み込みすぎたり、頼りすぎたり。だから、ましてやセックスなんて「ど、どこまでやっていいの? っていうかどんなのがいいの? 好きなの? わかんないよ!」とテンパりまくるのは当然でしょう。


 『制服レズビアン』にはドラマ部分もあるんですが、これもまたいい。二人の切ない恋物語になっていて、キャラを作れるから逆にレズにうまく入れるという役割も果たしているし、ドラマがあったおかげで二人の間が親密になって、カラダの距離が近づいているのもわかる。いや〜、ホントいいわ。AVで恋愛的なものを描くのに、友達同士のレズというのは今もっとも有効な手段のひとつかもしれない。今後はこの二作品を機に「友情レズ」というジャンルが確立されるといいですな。そして俺とアミつんも……。いやマジで想像しただけでムリ! 恥ずかしすぎて! おっぱい揉んで興奮してる顔とか絶対アミつんにだけは見られたくない! 観てる分にはそういう葛藤がいいんですけど、やる方は大変だよね……。でも、やったら一皮剥けたステキな関係になれるのかもしれないよね!