『愛スピ』と私

mamiamamiya2007-08-21

★写真は実録出版『ベスト・オブ・実録出版』。このパッケージだけで買いだ! 尻のボリュームを表現すべく、工藤監督を見習ってがんばってアングルをいろいろ変えてみたりしましたが、姉ちゃんの技術ではこれが限界……。店頭でホンモノをご覧ください。映像はさらにものすごいボリュームと重量感で尻が迫り来る大スペクタクルです。


★『愛スピリチュアル』(マガジン・マガジン/一号発売中)の仕事をさせていただいてるんですが、最初は「スピリチュアル〜!? 早速ブームに乗りやがって商魂たくましいな! エロ本屋根性って感じだな!(誉めてます)うさんくさいけどいっちょ乗ってみっか」みたいな感じで始めたお仕事で、スピリチュアルなんぞまったく信じておらず、むしろ最初は斜め目線で見下し気味だった姉ちゃんですが、なんか取材を続けてるうちに「オーラソーマとか一回行ってみるかな」「ヒプノセラピーやってみたい」とか軽く思い始めてきて、そんな自分がコワいです。バカにして見下してるヤツほどハマる時はあっさり極端にハマるもんですよね……。最近は友達からも「そろそろあっち側の人になりそうだね」「あっち側の人になっちゃったら、つきあってく自信ない」とか言われてる始末。どーすんの? どーすんの? 俺よ! なんの? 精神世界の住人に!? 欲深いからムリだとは思うんですけどね……。


 それにしても、ハマりそうになるのにはきっかけというものがあるわけで、私の場合、きっかけになったと思われる出来事を挙げていきたいと思います。


 きっかけその1●2月に受けた占星術:これは以前ここの日記にも書いたかと思うんですが、一度信用できそうな感じの占い師の方に観てもらったんですね。それ以前は街角のテキトーな占いを一度やってみたけどなんかものすごいテキトーなことしか言われなくて「占いなんてしょせん誰にでも当てはまることを言ってるだけ」と思っていたのですが、このときの占星術はなんか、信用できる感じだったのですね。「あ、信用できるな」と思った会話があったんです。

 私「私、結婚とかしますかね?」
 占い師さん「いや〜、そりゃしたかったらするし、したくなかったらしないんじゃないの?」
 私「子供とか、産みます?」
 占い師さん「欲しければ産むんじゃない? ただ、あなたは結婚には精神的な絆を求めてて、同居とかはあまり向いてないし興味もないから『一緒に住まなくていいから、籍だけ入れようよ』とか言いそうね。あと子供は、一度目はちょっと良くない結果になるかもしれないから、欲しいなら早めに準備した方がいい。二人目は健康に産まれてくるよ」

 まず「自分の意志」次第で、それに関してアドバイスをしてくれるという形だったこと、しかも『一緒に住まなくていいから、籍だけ入れようよ』……これ、思いっきし言ったことある言葉だったんですよね……。コワいほど「何で知ってんの?」みたいなことを言い当てられたというのもあります。他のこともいろいろ聞いたんですが、私の印象としては、その人の本質を分析して向き・不向きを観たうえで、その人がやりたいことをやるにはどういう風にすればうまくゆくかを考えてくれるという感じでした。あとこの人、ネガティブな要素についての言い方もとても上手だったんですよ。例えば「同居に向かない」なんていうのは、人によっては聞いたらドヨーンとする言葉だと思うんですけど「だから結婚するなら、自分の個室を持つとか、仕事場を持つとかしたらいいよ」とか、解決策を提示してくれる。「あれはダメ」「こうしなきゃいけない」という指図はないんです。「こうしたかったら、こういう風にしたら?」という、あくまでもアドバイス。だから落ち込む要素が全然なくて、すごい救われた気分になっちゃったんですね。それは「向いてることも向いてないこともあるけど、やりようがあるし、つらい時期もあるけどそれはいつか終わる」ということ、だったのかな? とにかく、いいことばっかり言われたという印象しか残らなかった。


 きっかけその2●その占星術が、心療内科より全然マシというか、効いた感じだったこと:これは今まで書いてないですが、一時期私はいろいろぐちゃぐちゃ悩むことがあって心療内科に行って抗鬱剤を飲んでいたわけです。最初に行ったとき、「何か原因に心あたりはありますか?」と聞かれて、どん底だったもんで診察室でボロボロ泣きながら理由を言うとその医者が「はぁ、まぁ、どうすればいいのかはあなたが一番よくわかってるんじゃないですかねぇ」って言ったんですよ。


 まぁ、悩みごとの内容はちょっと書きたくないですが、簡単に言うと例えば不倫に悩んでたとして「じゃあ別れればいいんじゃないですか」と言われたり、仕事で悩んでたとして「じゃあ会社辞めたらいいんじゃないですか」と言われたような感じだった。ふつう、悩みってどうにもできない状態だから悩むんであって、そんなことできるんだったらとっくにやってるよ、バカにすんなよ〜と思い、それでけっこうあぜんとして、「この医者に何か話すのはやめよう。薬だけもらおう」と思った。薬は、「効いた」と感じることもあれば、飲んでもやっぱりダメなこともあったし、医者が「治しましょう」みたいな言い方をしないのも気になった。「何ヶ月も続けて飲まないと効果が出ないんです」と言われて、じゃあずっと飲むの? と思ったり。私に知識がないせいもあったけど、説明もしてくれないし、自分の状態もよくわからなかった。そりゃそうだよね、話、できないんだもん。病院を変えれば良かったのかもしれないけど、なんか病院不信になってしまい、探す気力もなくなってしまった。薬だけでいいやとか思っちゃって。


 それよりは、あーこの人、信用できるなーと思える占星術師の人にいろいろ言ったり言われたりしたことのほうが全然面白くて、私はそのときに「占いは、信じる/信じない、当たる/当たらない、というものではなくて、なんか人の心に関する仕事なのだな」と感じたんでした。その人の言葉は、いんちきではなく、私に希望を持たせてくれるものだったんですね。おー、なんか書けば書くほどスピリチュアルな人の言うことっぽくなっていくぞ!(笑)どうしようマジで。


 きっかけその3●『愛スピ』の取材で会った人の言うことが面白い:そんなわけでほとんどスピリチュアルなことにはうとい私が、インタビュー取材などをすることになり、いろいろ資料を読んだり、取材をさせてもらったりしてるわけですが、「あっち側」じゃなくてイイ感じに面白い人がいるわけです。で、言ってることもなんか共感できることだったりして。そして、これを言っちゃうとホントに何だかな〜な感じになりますが、『愛スピ』の取材で、私は前から会ってみたかった人に何人も会えてしまい(例・中村うさぎさん)、取材してみたかった人に取材できてしまい(例・男優の田渕さん)、話してて面白くて元気になってしまったりしてるんですよ。取材帰りはテンション上がってなんかおかしくなって「私、こんなに幸せでいいのかしら?」みたいな状態になってさぁ……まさに愛・スピリチュアル! っつーかここまで人に影響をおよぼす『愛スピ』がこわい! このままずっと仕事してたらマジで「あっち側の人」になってしまいそうです。もともと玄米とか好きだしせっけんシャンプー使ってるし(これは西村しのぶ先生の影響)、ニールズヤード好きだし、なんか自分で言うのも何ですけどそっち方面に転ぶ素質は十分あるっぽいんですよね……。


 昨日も取材でヒザを打ちまくってアザができそうなくらい納得なことを言われまくり、もうぶっちゃけ半分スピリチュアル側の人間になりかけているような気がします……。明日から実家に帰省するのですが、帰省先でオーラソーマとかやっちゃいそうなイキオイです。取材でもないのに! 帰ってきたら精神と肉体のバランスを取るため(←こういうことを言ってるとこ自体ちょっとヤバめですよね)、身体を動かすお稽古事を始めようとか思っててすでに近所の教室にアタリをつけてブックマークしている始末。どうしよう、すごい多幸感みなぎる人間になっちゃったら……。そんなの俺って言えるんだろうか……と小さなアイデンティティ・クライシスを迎えている雨宮30歳。来月31歳になります。思いっきしスピリチュアルに惑いそうなお年頃やんけ! そして人に「スピリチュアルにハマってるわけじゃないんだよ! ただね、こういうことがあって、そういうのもちょっといいかなと思って……」って言えば言うほど怪しいというさながらマルチ商法にひっかかってる人並みの言い訳っぽさがみなぎってきています。みなさんもこの日記に「宇宙パワー」とか「神様」とか「オーラの何層目」とか「第二チャクラが〜」とかいう言葉が頻出してきたら「ああ、あっち側に行ったんだな」と思ってください……。


 もし「チャクラが開いてセックスがめちゃくちゃ気持ち良くなった!」みたいな俗っぽい欲にまみれた神秘体験があったらご報告します。まぁ、そこまでディープにスピリチュアルを極める気持ちはないんですけど、ミーハーなもんで好奇心が湧いてくるんですよね。おでこにえんえんあたたかいごま油を垂らし続けるアーユルヴェーダとか(開くらしいよ、チャクラが)すごいトリップしそうじゃん……。や、やってみようかな……。行くか、あっち側!? AVで言うと代々木忠側!? 泣きながらセックスする側!? 


 なんて書いてたら友達から「今さらだけどデートコース(・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン)のミラーボールズって曲、Youtubeで観たけどめちゃくちゃカッコいいな」というメールが。私はライブであの曲を聴く以上の多幸感というのを、いままで他に味わったことがありません。魔法のマッシュルームを食べたときでさえ、あそこまでの気持ちにはならなかった。音楽がドラッグであり、セックスであり、音楽でありながら音楽以上のなにものかであると知ったのは、あの瞬間。早く、早く次のバンドを始めて、あれ以上の多幸感と野蛮さの渦の中に私を叩き込んでほしい。