セックス特集続報

北原みのりさんの「an・anセックス特集」について書かれたコラム読みました。
 http://www.lovepiececlub.com/kitahara/2009/07/post-175.html


 あと、メンズサイゾーのほうのブクマコメントも読みましたので、少々補足をば。


 まず、最初に、私は「女性が女性のために作るAV」っていうのにまったく期待していない、というところが北原さんとは違うところです。北原さんが作るなら期待しますけど。だから今回もまぁ、こういうもんかと思ってた。今まで何度もこの「女性が女性のために〜なんちゃら」っていう言葉を耳にしてきましたが、ハーレクインであれAVであれ、私の期待に応えてくれたためしがないんです。ぜんぶ「女性客がターゲットだから、ソフトにね」みたいなのばっかで、正直もうガックリする以前に期待する気力ないんですよ。あと、原紗央莉ちゃんが好きだからあのDVDに対して、あまりコメントしたくなかったというのもあります。


 私は自分が求めているものがかなりえげつないエロだということは自覚してますし、その感覚が一般の女性とは違うであろうということも自覚してます。男性向けのAV(脚本書き)や雑誌で仕事をしているので、かなり感覚が男性寄りになっているとも思います。なので「女性向け(と称する)のソフトなエロ」にも、需要はあるのかもしれないと思ってるし、今回のan・anの付録DVDみたいな世界を求めている女性がいるのかもしれない(自分の周りにはいないけど、正直類友だからわかんないです)とは思う。けど「女性向けに〜」という言葉が「女性向けだからソフトにね」っていう意味で使われる世界には興味がないし、今まで何度もだまされてきた分、だまされねーぞーという気持ちがあるので、最初から期待してませんでした。期待してなかったわりには紗央莉ちゃんかわいい〜ってくらい。だから、ま、こんなもんかという感じでした。「女性向け」を真剣にやってる北原さんは、そりゃ怒るよね。


 「an・anだからしょうがない」って気持ちもありましたね、確かに。うなづけないところも多々あったけど、自分のエロの基準は普通じゃないとわかってるので「普通の女の人の感覚って、こんなもんなのかな?」って。


 北原さんのコラムより言葉を引用させてもらいますが、
「でもね、そういう寛容さをもってしても、アンアンの今回のDVDは、やっぱり、ひどい。
本心を隠しつつ、男を手のひらで動かす・・・それが賢い女である、という風に考える女を、私は責めませんが、心から嫌いなんだと実感した。そういう女たちは、まっすぐに欲望し、欲求する女を、男たちと一緒に笑い、ないもの、にしようとするから。そういうのは、本当にうんざりなの」


↑私、これも「an・anだからしょうがない」って思っちゃってましたね。確かに昔、an・anって自分の味方だったんだよ(セックス特集以外でも)。北原さんが言うようにね。いつのまにか道が分かれてしまったんだね。an・anと私。でもan・anはときどきウッと来るツボを突いてくるので、やっぱり気になる雑誌だし、女の本音と建前をよーくわかってる本だなぁと思うんですが、そういうところが悪いほうに出るとこういうことになるんじゃないかと思う。もうそれを「an・anだからしょうがない」で済ませて問題とも感じなくなってる自分にショックを受けました。あー、私自分のことしか考えてないんだなーって。自分はAV見放題(買うのも通販で買うのに抵抗ないし)、オナネタ困ることなしだし、北原さんたち先人のおかげで自分の性欲に暗〜いイメージを持つことも少なくなったし、自分は大丈夫〜って満足して、他の(自分と同じように、性欲の強い)女の人のことを、北原さんのように真剣に考えてなかったなってガーンと来ました。バカですね。自分が良けりゃそれでいいのかって。an・anのこと、ちょっと他人事のように見てたんだな。数少ない、女が堂々と買えるSEX特集なのに。年に数回のわずかなチャンスなのにね。


 自分的に考えさせられたのは、昔「セックスは女がさせてあげるもの」みたいに捉えられていたのが、今回のDVDでは「真心尽くしてしていただくもの」に近くなってたところですかね……。年々「していただくもの」化しているのは感じていましたが、「させてあげるもの」が「していただくもの」になっても、立場逆転するだけで幸せな未来はないような気がする。いまどき「させてあげる」もないと思うけど、「していただく」もねぇ……。お互いにしたくてするもんじゃないの? と「していただく」根性が抜けなくて困ってる俺が言ってみるYO!(説得力ゼロ)


 あと北原さんに「お世辞にもイケメンとはいえない魂の抜けた感じのAV男優」と書かれている男優さんは鈴木一徹さんです。いい人なのであまり責めないでやってください(←知り合い)。


 それとむちゃくちゃ蛇足ですが、騎乗位が苦手なのは私の個人的な意見で、騎乗位が一番好き! という女性もたくさんいますので誤解しないでください! さらに個人的な理由を言うと、苦手な理由はいじられるからじゃなくて(体型に自信ないからは当たってる。いじられるのは別にいやじゃないよ!)ひざをつく騎乗位じゃなく、AVでよくあるひざをつかない騎乗位を強要されて嫌だった(相手はそれでしか興奮しないから仕方ないと思ってたけど、自分は全然気持ちよくなかった)思い出があるからです。←ハイここ! 自分は全然気持ちよくないのに(しかも心理的にイヤ/前の彼女と同じことさせられてる感満載だった)そんなことやってる自分も悪いんだからトラウマになって自業自得ですよね。「響き合い、感じ合うSEX」からはもっとも遠い行為。そんな私でさえ騎乗位そのものが嫌いなわけじゃないので(気持ちいい騎乗位もあるのです)、別に男性も女性も遠慮せず騎乗位を求めたらよろしいんじゃないかと思いますよ。


 いろいろ性癖や本音を書きすぎてどっと疲れが……。メンズサイゾーでは明るく楽しめに書こうとしてて、ここまでは書く気なかったんですけども、ちょっと気になって。特に騎乗位のあたりが私のせいで誤解を与えたら申し訳ないと思って……。


 さらに蛇足だけど響き合い感じ合う幸せなSEXなんて私も全然してないよ。だからホント、タイトル見ただけで泣きそうになったよan・an……。ハートをがっちり掴んでくるな〜と思ったよ。このへんもどっと疲れが出てくるポイントですよ。


 ただ、響き合い感じ合う幸せなセックスって、お互い正直になれるセックスだと私は思います。本心隠してたらつらくなるだけだよ。