★サッカーだけが孤独と絶望に乾いた喉を潤してくれる。一緒にプレイしているわけでもないのになぜなんだ。そして代表選手のように自分ががんばっているわけでもないのに……。南アフリカに行く根性もなかったのにねー。ナゾだ。


 でもそんなことを言いつつプレイとは別に好みの顔の選手を見つけるとイケメンチェックノートをつけている。感動か欲望かどっちかにしろと自分に言いたい。


★ドラマの仲村トオルがセクシーなので、海堂尊ナイチンゲールの沈黙』を読んでみたら、ある特殊な音によって聴く人の脳内に映像を浮かばせることができるという話が出てきて、それが共感覚の一例と言えるのではないかという説明がされていた。そんなに音について詳しい分析がされているわけではないし、説得力のある理論という感じもしないし、出てくる例はちょっと陳腐かなぁと思うんだけど、感覚的には「ある」かも、と思う。


 聴く人によってなにを感じるかなんてばらばらなはずなのに、同じものを「観た」、「感じた」んじゃないか、と思うことが、ごくごくまれにある。気持ち悪い強制や「こう感じなかったんだったら鈍い」とか「間違ってる」みたいな決めつけじゃなく、その音楽を「聴く」ことで体験したすごい何かを、隣にいた人と顔を見合わせて「いまの……すごかったの私だけじゃないよね?」って視線を交わし合うような、そういう感じ。


 自分が音楽を聴いて、どんなものを思い浮かべているかなんて人に話したことはないけど、もし同じものを思い浮かべている人がいたら、それは、意外なくらいうれしかったりするかもしれないし、意外なほどなんでもない、あたりまえのことのように感じるかもしれない。