今年も4649

★あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。と、素知らぬ顔して大胆不敵に新年のごあいさつをしてみました。こ、今年もこんな感じのだらしない生活なんだろうか……。

★お正月は実家に帰って、床暖房の床があたたかすぎて立ち上がれなくなったりしてました。

★年始、「ALICE あずき」の辻あずきちゃんインタビューしました。で、でかい!(思ったより)158cmありました。ヒール履くと姉ちゃんとあまり変わりません。そしてマジであんなしゃべり方……。辻加護とはリアルにタメ年だそうです。来月発売の「ビデオメイトDX」に掲載予定です。

★あと、恥ずかしながら「愛の流刑地」が観たい(おもに豊川の厚い胸板とか、しのぶのエロスとか)んですが、まだ行ってません。なんでこんなに惹かれるのかと思ってたら、豊川悦司には「男たちのかいた絵」(豊川悦司が二重人格で、ワル〜くなると極端なサディストに変身し、騎乗位で女に絶妙の間でビンタを繰り返す)で、ものすごく興奮させられた過去があったことを思い出しました。あの映画、観るとへんになるから、もう一度観たいけど観れない映画のひとつです。ビンタや首締めってAVでもあんまりないのに、それを豊川悦司がやってくれるなんて……。ありがとう豊川さん。わるい妄想をゆるしてください。

★ちなみに、今年いちばん恥ずかしかったことは、お店でメイクしてもらったときに「どんな雰囲気のメイクにしたいですか?」と聞かれ「ビ、ビヨンセみたいにしてください!」と答えたことです。遺伝子レベルで出直して来い! 

★そして、今年はとりあえず「華麗なる一族」を楽しみに生きていこうと思います。姉ちゃん、木村拓哉に三度目の初恋です。木村のうすっぺらで無駄の多い輝きに魅力を見いだせない人は、これを楽しみに生きてみるのはどうでしょうか。http://www.hamajimptv.com/toppage.html

2月、カンパニー松尾「私を女優にして下さい」シリーズ復活です。

★年明けは「シャーロットの贈り物」(かわいい子ブタが食べられないように、どうぶつや昆虫の仲間たちが知恵を絞るおはなし)とか観て、そのすぐ後に豚肉食ったりしてたんですけど(鬼!)、「シャーロット〜」より感動した動画→http://events.apple.com.edgesuite.net/j47d52oo/event/ (Watch iPhone introductionをクリック)

 iPhone発表の動画なのですが、姉ちゃんがマック信者だから感動したとかいう話じゃないです。姉ちゃん携帯電話は通話とメールしか使わないし、iPhoneは買わなくてもいいかなぐらいに考えていたんですけど、ところがね、もう、何なんですかこのiPhoneは。

 iPodが「ただの音楽を聞く機械」じゃなく、音楽を聞く生活そのものを変えてしまったのと同じように、iPhoneはただの電話ではないんです。だから、この動画もただの「新作発表」ではない。文字通り「発明」です。「携帯電話」というものをこういうところから考えるのか、というその発想に、私たちが子供の頃に映画の中でさえ見ることができなかったような未来の発想に、ふるえます。

 英語がわからなくても、このデモ映像で使い方はだいたいわかる。まータッチパネルがギャルの付け爪メール地獄に果たして耐えられるのかという問題とか、日本の携帯のメール機能と同等のものをつけられるのか(変換のラクさとか)とかはあるかもしれませんが、まぁ、この発想に300ドルで触れられるのは、はっきり言って安いと思う。これを触って遊べる快感はプライスレス(プライスレス……くせものの言葉だと思うけど)かもしれない。

 ジョブスの発想の中で、私がいちばん好きなのか「smart」という発想です。「smart」というのは、見た目ちょっとかっこいいデザインにする、っていうことではない。実用的、ということに近くもあるけど、それは世間で言われているような「実用的」とは違っている。ウォークマンに小さいリモコンをつけるとか、パームにタッチペンみたいなのをつけるとか、そういうことが決して「もっとも便利な形ではない」し、「かっこ悪い」から、「もっとも便利な、ときめく形」にするということが彼の言う「smart」ということで、彼は、smartでないものについて、ほとんど憎しみに近い感情を持ってるんじゃないかと思う。彼が、iPhoneの画面上に写真を表示して、それを二本の指を使ってグイーッと拡大して見せたとき、思わず悲鳴のような声が出ました。すごい、すごい、すごすぎる! 次々に目の前に現れる見たことのない機能に、笑いながら泣けてきます。

 彼は、「実用性」と「遊び心」が、相容れないものではないと考えていて、そのことを、iPodiPhoneをつくって形にして見せることで、証明してみせたと思う。いつだったか、深夜のタクシーの中の電光表示のニュースで、iPodが売れすぎてアップルの収支が黒字に転じたというのを見て、これが現実だというだけで世界がばら色に見えたことがあった。ジョブスの言う「smart」は、今「実用的」だと言われているものの不便さを暴きだし、今「カッコいい」とされているものの根っこのなさみたいなものを暴きだす。彼の発明のすごさは、パソコンを変えたとか、電話を変えたとかそういうことじゃなくて、ものすごく大事なものを根っこから変えているということだと思う。

 なんでパソコンや電話に感動なんかするんだろう。なぜ、iPhoneのデモを見て涙が出るんだろう。それは、ジョブスが自分の哲学のようなものを形にしているからだと思う。その哲学の形の美しさに、かわいらしさに、面白さに、あたらしさに揺さぶられるし、茶目っ気にシャレっ気たっぷりのこの映像を観ればわかるように、彼は本気で人を楽しませようとしていて、そのことに何の妥協も甘えもなくて、本当に本当に本気だ。ということに、愛情。としか呼べないものを感じる。クリエイティビティ、というものの根っこにあるのは、愛情でしかないんじゃないだろうか。実際は、愛情ではないものがたくさん動いているのだろうけど、起こっている現象は私にはまるで愛情のようにしか見えない。おもしろいものを作ってびっくりさせてやろうとか、一緒に遊ぼうとか、そういうことを考えて何かを作って、実際にそれが世界中に広がってゆくなんていうことは、私には、こんな言葉を使うのは恥ずかしいけど奇跡のようなことに思える。

 アメリカには人間国宝ってあるのかな。なかったとしても、スティーブ・ジョブス、あなたを私の宝物に認定します。いつか、空飛ぶ自動車をつくってね。そのときはペーパードライバー講習に行って、運転をおぼえます。