世界でいちばん美しい音楽

★いちばん深く感動したことを、ブログで書くなんて。と思う、そういう気持ちもなきにしもあらずですが、大事な人たちとはすでにその時間と空間を共有できているので、もう、書いてしまいます。メタモルフォーゼでのASHRAは、今までに触れたどんな芸術よりも、今までに聴いたどんな音楽よりも、圧倒的でした。何がすごいって、今、また新しいことをやっていて、それがものすごいということです。どこまで行ってしまうのか、どんな音までたどりついてしまうのか、と思った。ステージの上のビニールの屋根から降り続く雨水がツーッとひとすじ、ふたすじ流れ、光り、私はアルコールすら飲んでいないのに官能の熱でからだが熱くて熱くてレインコートを脱いで、もう、自分が幸せなのかどうかすらわからない、嬉しいのか苦しいのかすらわからないくらいになって、喉が苦しくて、声を出したくても出せないような圧迫された感じになって「ヒッ」と自分がちいさく息を吸う音を聴いた。あんなに気持ちいい音だけを、ここしかないというタイミングで、何度も何度も何度も出されると、喘ぎ声すら出ない、ということを私は昨日、知りました。