『知のジュエリー 12ヶ月』叶恭子

mamiamamiya2008-08-29

理論社様より献本いただきました。今まで、これほど嬉しかった献本があっただろうか……。買おうと思っていた本がアマゾンで注文することもなく自宅に届いているなんて! この本だったら何千円でも払ったのにタダで送ってくるなんて、そして今までよりみちパンセの本を一冊も送ってくれたことがないのによりによってこの本を送ってくださるなんて、わかってらっしゃるのかわかってらっしゃらないのかよくわからないけどとにかくありがとうございます。


 泣きながら一気に読みました。これほど素晴らしい本に私は今まで出会ったことがない。「まずは『ブス』という言葉をあなたの辞書から追放しましょう」「『ブス』という言葉には、何もかもを破壊する、不幸な力があります。それを『どうせわたしはブスだから』と自分に対して用いるのは、『美しさ』への可能性を自分で打ち砕いてしまっている、ということです」……。この本、わたし、この先何百回でも読み返すと思う。この本、すばらしいですよ。快挙というのは、こういうことを言うんです。世間ではまだまだ叶恭子様のことをイロモノと思っている方も多いことと思います。けれど、この本を読めば、彼女がイロモノでも何でもなく、自らの哲学に従って生きているだけの、至高の快楽主義者であることが、はっきりわかることでしょう。


 叶恭子を批判する人は、自分の中に、彼女に対する妬みの気持ちがないかどうか、自問自答してみてください。「わたくしは、自分の価値観で生きています。いろいろなことを言われているのは知っていますけれど、それによってわたくしの価値観や生き方を変えるつもりはありません。たとえ、そのことによって誰からも好かれないとしても、かまわないのです」。彼女をイロモノとする人は、叶恭子という人を、「芸能人」や「女」という枠でくくろうとして、その中に彼女がうまくあてはまらないからそう思うのではないでしょうか。私はよく人に「叶恭子がすばらしい」という話をしますが、そのときに「叶恭子って、だいたい何やってる人なの?」と嘲笑的な返事をされることがよくあります。「売春みたいなことやって豪勢な生活してるんだろ」と口に出す人もいます。AVライターに向かって売春を軽蔑するような態度を取るなんて、とも思いますが、それはさておき「何やってる人なの?」という問いの中に「叶恭子という存在は、今までの価値観では推し量ることのできない存在である」という答えが隠れていると、私は思います。普通、こんなこと言われ続けてたら怒りますよね。私だったら怒りのあまり毛が逆立つと思う。でも、彼女にはすばらしいユーモアのセンスがあり、そんなことどこ吹く風って感じだし、この本でもそのユーモアのセンスは随所に活かされています。「パーフェクトビューティーでありながら面白い」という時点で、とにかく最高であることは間違いないでしょう。


 あと、何度も書いていることですが、叶恭子のセックストークは、どんなにあけすけでも下品じゃないし、湿っぽくもイヤラシくもないんです。これはかなりの高等テクニックだと思う。そんな恭子様の知のジュエリーボックスがこの本です。はっきり言って軽い鬱病なら治りそうな勢いだ! 私は読んでるうちに胃痛がひいてきましたよ。そしてやみくもに元気になって、ダイエット中だからと一ヶ月半断っていた甘いものが食べたくなってなぜか「たけのこの里」をペロリと完食してしまったよ! 「知のジュエリー」がまったく役に立ってないじゃないか……。しかもどうせならもっとおいしいものもあったろうに、なぜ「たけのこの里」(ずっと食べたかったんです……)。が、がんばって身につけます、「知のジュエリー」を! とにかくこの本は私の中ではバイブル認定。何十冊も買ってみんなに配りたいぐらいです。美のコンプレックスに悩むすべての男女に!