★これ→http://sniper.jp/300special_issue/3004adult_media/post_1493.php#more 読んだのですが、中でDVD付きのエロ本について「撮り下ろしをする余裕が、もうみんななくなっちゃいました。みんな(素材は)貰いものばかりです」という発言がありますが。


 もちろん「ほとんどの、多くのDVD付き雑誌はそうだ」という意味なんだと思いますが、撮り下ろし、やってるとこはものすごいちゃんとやってますよ。『ザ・ベスト』なんてオリジナル不倫純愛ドラマ(ちょっと冬ソナ風味)まで作ってたし、最近『chuッ!special』(ほれぼれするほど表紙がいいですね〜。中身も売れてる感をビシビシ感じましたが)の取材に行かせていただきましたが、ビデオカメラマンに動画の監督、誌面用に写真を撮るカメラマンもいる三人体制で、ものすごくきちんと撮ってます。


 それは一部の売れてる雑誌の例かもしれないし、一部のお金のある雑誌の例かもしれないですが、普段エロ本を読まない・手に取らない人は「へ〜そうなんだ〜。全部貰い物の素材なんだ〜」と思っちゃうかもしれないので、エロ本のすべてがそうではないことだけは言っておきたいです。貰い物の素材で作るにしても、ただダーッとそれ入れてりゃいいやって思ってる人もいるのかもしれないけど、「こんだけしか予算ない、こんだけしか素材ない、でもなんとかいい本作りたい」と知恵を絞っていい本作ろうとしているエロ本編集者、いっぱいいますよ。貰う素材にしたって、面白い素材を選んで貰うことをちゃんと考えてる人もいる。表面に出てこないからわからないだけで、時間も予算もないのにいい誌面を作るデザイナー、面白い企画をなんとか成立させようと必死でアポ取りに奔走する編集者やライター、「よくこんなことやったよな〜」としびれるようないい仕事をしている人たちはいっぱいいます。


 そういう人たちは、「がんばってる」んじゃなくて、「手が抜けない」んです。つまんない本作ったら恥ずかしいし、失敗してひどいページを作って大反省した過去とかもあったりするのかもしれない。100年に一度の不況ってことで、人材はリストラされるし、予算は削られるし、もう人海戦術も使えないといういまだかつてないシビアな状況のもとで、いい本や面白い企画をやってる人、やろうとしている人はいます。私はそういうエロ本の職人根性が好きですから、そういう場所で仕事をさせてもらえて光栄ですよ。


 ま、私はエロ本が今後どうなっていくかとか、エロ本文化がどうなるかとか、そういうことに興味がないので、このことは単なる視点の違いでしかないと思いますが、エロ本がもう終わってるとか思われたらたまったもんじゃないので、いちおう現場付近から報告だけさせていただきました。