『おおきく振りかぶって』のアニメの再放送を観てます。『おおきく振りかぶって』は本放送のときも観てたし、コミックスはもう何度読み返したかわからないし、展開もわかっているのに毎回観るたびに泣きます。嗚咽するほど泣くときもある。


 最近友達から『flat』を借りて読んでるときに思ったのだけど、最近は、恋愛以外の「誰かを大事に思う気持ち」や「誰かとつながりたい気持ち」、そういうものが描かれているマンガが増えているんじゃないだろうか。まぁ、なんか、私の単純すぎる印象だからわかんないし、昔から恋愛以外のことで盛り上がってるマンガや面白いマンガはいっぱいあるんだけど。


 草食とか肉食とかじゃなくて、そういうことだと思うんですよね。恋愛だけが深い人間関係ではないし、セックスだけが深い交流ではない、そして深く傷つくことも、恋愛やセックスだけではない。友情だろうが単なる知り合いだろうが、もめるときはもめるし、ほんの少し冷たくされたり、ちょっと行き違っただけのことで傷ついたりするし、逆にほんの少しの思いやりや優しさでものすごく救われることもある。


 逆に言えば、深い喜びや楽しみを感じられるのは、なにも恋愛やセックスだけではないということです。当たり前のことだけど、そうなると恋愛やセックスって、楽しいことや快感もあるけど傷ついたりもめたりするリスクも高い。そりゃ、避ける人もいるよなーと思います。


 どっちが上かとか何がいちばん大切なのかとかじゃなくて、それぞれが大事に思うことを大事にしていればいいだけであって、どっちのほうが正しいとか言うのは、まちがってると思う。


 そういう多様な価値観が大切に描かれている作品を読んだり、観たりすると、すごく嬉しくなります。