『AV監督への33の質問』ビーバップ・みのる監督編

★メンズナウの連載『AV監督への33の質問』ビーバップ・みのる監督編の前編が更新されました。

http://www.mens-now.jp/column/pref/d/201108/w/amamiya/p/1/


「射精する瞬間にジャンプするとどうなるのか」「膣トレのためにパチンコ玉を入れていた彼女」などの話が目白押しです。よろしくお願い致します。

★女のオナニー話に否定的な男の人ってけっこういるけど、私も男のオナニー話って別に嬉しくないし面白くもないな〜とふと思った。まぁそういう話をしたいんだろうな〜って黙認してるだけ、みたいな感じ。たまにエロの仕事をしてるから下ネタOKだと思われて、それほど仲良くもなく、性的な関係もない男性から超詳しくナマナマしい性体験の話をされたりすることがあるけど、カラッとしてなかったり、ウィットという名の梱包剤の入ってない知人男性のフレッシュな下ネタってけっこうきびしいものがある。想像したくないんだよ、そういう姿をさ……。


しかし、性的に興味を持っている男性のオナニー話は、いいな……! 自分からベラベラ話されても別にって思うけど、恥ずかしがってなかなか教えてくれないのをちょっとずつ聞き出していくのとか燃える! って考えて、なんか私、渡辺淳一みたいって思って落ち込んできた。


たぶんだけど、男の人が女のオナニー話に嫌悪感を抱く場合は、話してる女が「自分以外の誰か(何か)に欲情して自給自足してて、自分が性的に蚊帳の外に置かれてる感じ」が面白くないんじゃないかっていう気がする。でもそれは、私もしょっちゅう感じてるし、そういうふうに感じてる女って自分以外にもいると思う。男同士では盛り上がる話かもしれないし、女のコ好きの女だったら一緒にグラドルの誰がエロいとかAV女優の誰がいいとか盛り上がれるかもしれないけど。


AVだったら私も興味あるし、好きな女優やピンとこない女優ってハッキリしてるから盛り上がれるんだけど、性的に気になる男性がそういう会話に混じってくると、自分の中で男っぽく女を品定めするような感覚と、女の嫉妬に近い感覚が混線したみたいになって、かなり混乱することがある。私は強烈に嫉妬深いので、これはめずらしい例だと思う。あと、AV女優が身近にいるっていうのもあるな。「芸能人の誰々が好き〜」って言ってるのとは、違うからね。下手すれば普通に出会うし、つきあうこともあるかもしれない範囲の話だもんな。


あと、オナニーの話って、親密な性的関係がない男性にエロい気持ちで聞かれても、自分にとっては食事みたいに当たり前なものだから「ハァ? こんな普通のことの何に興奮してるわけ?」ってしらけた気持ちになったりする。もっとバカバカしいのは、私に対してエッチな気持ちとか持ってないのに「礼儀として」ハァハァしてみせてくる人。別にそんなことしなくていいし、この誰もトクしない社交辞令劇場なに? という気分になったりする。


と、いろいろ変なことを書きましたけど、性的な興味のあるなしにかかわらず、飲み会で話すごとに洗練に洗練を重ねたみたいな「持ちネタ」っぽい下ネタを、落語のネタのように話す人もいたりして、何度もみんな聞いてて知ってるんだけどやっぱ笑っちゃう、みたいなのもあって、そういうのはいいなーとか思います。


エロにあまり触れる機会のない人って、エロっていうだけで笑っちゃう、みたいな感覚を持ってることがある。照れなのか「エロ=ヘンなもの」みたいな思い込みがあるのかわからないけど、幼稚園児が排泄物のネタが好きなのと同じような感じで、条件反射的にAVのタイトルだけで笑っちゃうみたいな感じがある。面白いAVのタイトルっていうのは確かにあるんだけど、そのタイトルが面白いか面白くないかじゃなくて「爆乳」とかそういう「AVっぽいワード」だけで笑っちゃうような。そういう爆笑の渦の中にいるときが、いちばん断絶を感じるかも。エロの話なんか一切許されない中にいるよりもずっと。

★自分でも今さら気づくことじゃないと思うんですけど、私、林由美香さんという人のこと、もしかしたら嫌いかもしれない……。ずっと「特に思い入れがないから、周りの思い入れのある人たちについていけない」のだと思ってたけど、そうじゃないのかも。作品になってるから観れるけど、なってなくて生身で近くにいたら、嫌いかもしれない。わからないな、会ったら好きになるタイプかもしれない。遠くから見てると、こう「嫌いなタイプの同性」の匂いがするんだけど、一度だけ見かけたときには、想像以上に華奢でムードがあって、圧倒されたのを覚えてる。あらゆる意味で美しい同性、かっこいい同性って、生理的な好悪を越えて認めざるを得ない気持ちになって、結局受け入れて、敬意を持ってしまうから、もしも生身で近くにいたら、そんな感じなのかもしれないな、とふと思ったりしました。もうすぐですね『監督失格』公開。

今日『ミュージックマガジン』を読んだ。自分が老後について考えることによく似たことが書いてあった。


老後のことを、ときどき考える。今のままじゃまったく生活していけない額の年金しかもらえない。国民年金基金というのがあるけど、年金も生活保護も破綻するんじゃないかというときにそれがちゃんと機能してるのかかなりあやしい。ある程度貯金できていたとしても金がないだろう。身体も動かなくなるかもしれない。


今までは他人事として考えていた老人の生活を、自分もいつかそうなるのだと地続きのものとして考えたら、絶望的な気分になった。なるほど、だからみんな会社に終身雇用してほしがっていて、地方に引っ越して家を買ったりしていたんだなと初めて腑に落ちた。


自分が見る限り、老人はずっと社会のお荷物みたいな扱いをされてる。自分が老人になったら「社会のお荷物になったんだな」って絶対に感じると思う。誰だって、誰かのお荷物になんかなりたくない。


老人は、老人のイメージを押し付けられる。老人だから優しい、みたいにいいイメージを押し付けられることや、老人だから頑固、人の話聞かないから話してもムダ、とか思われることもあるだろう。年金で社会に食べさせてもらってるんだからワガママ言わず謙虚に生きろ、みたいなムードも感じる。


私は社会から女のイメージを押し付けられることを経験しているから、老人のイメージを押し付けられること自体はそんなに怖くない。今から覚悟を決めておけば、華麗にシカトできると思う。今の性格がトシとっただけで直るとは思えないから、性格悪いまま年寄りになりたい。「おばあちゃん? 私あんたのおばあちゃんになった覚えないし。そもそも子供産んでないから誰かのおばあちゃんですらないし。名前あるんだから名前呼んでくんない?」それは性格悪いとは思わないけど、まぁそんな感じになりそうだ。


だけど、老人になれば、経済的にも肉体的にも自立している今とは何もかもが違ってくるだろう。誰かに頼って生きなければならなくなるときに「普通の老人」とは違う「自分の生き方」を主張できるだろうか。


貧乏でも、自分だけの空間と自由があるから生きてられるんだ。たとえ福祉施設が充実してそこに入れることになっても、私は他人と暮らしたくない。でも、誰かに迷惑をかけるとわかっていて、ひとりでいたいと言えるだろうか。「好きな生き方がしたいと思うなら、自分で金払って好きにすればいい」。そう、そして金以外の解決策は今のところなさそうに見える。


老後のことを考えるとき、最高に幸せだと思う未来は、60ぐらいで死ぬことだ。それぐらいまでなら何をやってでも働ける、生きられる。長生きしたいと思わないどころか、金も体力も続かないのに長生きしてしまうことが最も怖い。


だけど、そんなことを思うのは絶対におかしいと思う。大きな怒りに近い感情がある。


老人になるのがこんなに気が重い社会も、老人になったらまるで私が私じゃなく「老人」という生き物になるみたいな感じがすることも、全部間違ってると思う。


生きてることが苦痛だったり、ただ生きてるだけで誰かに遠慮しなきゃいけないような気分になったり、年をとったら何かをあきらめなければならないような気分になったり、人に迷惑をかけないことを第一に考えるような社会は、絶対的に間違ってないか?

★18日発売の『TENGU』でクンニ特集が組まれてて、私も一部取材でかかわっているのですが、女のコはみんなクンニ好きだよね! みたいなノリになってるけど私クンニ好きじゃないし、もっと言えば「俺クンニ好きなんだよね〜」って、クンニ好きなだけで自分のことちょっといいヤツだと思ってる男が大ッ嫌い! とやり場のないうっぷんを晴らすためにブログという過疎ってる場所を活用してみました。高温多湿の日本の夏、すでに腐りかけている三十路女がクンニが好きかどうかなんて自分でもどうでもいいとしか思えない話題ですけど『TENGU』10月号はそんなクンニ特集「くわまんJAPAN」のほかに「膣(キミ)に出したくなるから」という「謎の歌手【生野ナカ】が中出しされたい切ない女心を震えながら表現!」という、西野○ナ風にAVの内容をわざわざ歌詞に起こして表現するという狂った企画などが目白押しです。歌詞が異常にデキがいい……。

★『WEBスナイパー』の夏休み特集「大人の学究へ向けて」(夏休みだから大人もこの機会に人生の宿題とか課題研究とかやっておこうね! というような主旨の特集……だと思います)に参加しました。私は『「痛い恋愛」が陽に灼けた素肌にヒリヒリ沁みる五冊』を紹介しております。
http://sniper.jp/300special_issue/3008towards_academic_adult/post_1828.php#more


ほかのみなさんも、それぞれいろんなジャンルのいろんな作品を紹介されてるので、ぜひぜひご覧くださいねー。

★『Girl's Side Dictionary』(池田書店)という、キュートでかわいらしい女のコ向けのラブテクニック本の執筆に参加しました。いろんな知識とアイデアの詰まった本です。こんなかわいい本に書くとかめったにないんでテンション上がりました。よかったら手にとってみてください。

Girl's Side Dictionary-女の子が読むラブテクニック

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