今田耕司に学ぶ優しさのレビュー術

mamiamamiya2009-01-19

★いや〜『an-an』の深田恭子、いい意味でヤバかったね〜! コンビニでエロ本よりもモワーンとしたオーラを発してました。深田恭子最高! ムチムチ具合も最高! 絶妙な肉感が最高! 


★今さらながら年明けの『吉本7時間生だよ! 笑いっぱなし伝説』の録画しといたやつを見ました。この番組、私3年ぐらい連続で観てるんですが(去年とおととしはリアルタイムでひとりぼっちの自宅で観てました……)、やっぱり吉本の中で一番好きなのは今田耕司かもしれない、という気持ちを新たにしました。


 M-1の司会でも「上戸彩がスゴイ!」とホメられることはあっても、今ちゃんの司会ぶりにはさほど注目が集まってないようですが、今ちゃんの司会ぶりには学ぶところが非常に多いです。M-1でもそうなんですけど、この7時間の生番組、すべってもそのまんま放送されちゃうシビアな状況の中で、すべった芸人を今ちゃんが優しくフォローすることによってその場の空気が笑い色に染まってゆくんですよね〜。


 その芸があまりにさりげないゆえに「今田の司会がスゴイ!」とはあまり言われない。今ちゃんは、司会としてある意味「ちょっと裏方」に回ってほかの芸人さんを主役にする、という司会としての技術も体得しているから、変に目立たないんです。その点、千原ジュニアが司会をしているときなどは、トークが切れすぎて「主役」になっちゃうときがある。だから「ジュニアやっぱ面白いよね〜」と言われるし、実際面白いんだけど、今ちゃんは「自分が面白いと思われたい」という部分すらほとんど感じさせず、ただ「この場所、あったかいな」と思われる笑いの場所を作ることに成功している気がします。なのでここは司会として自分があまり前面に出ることなくその場の空気を陰でしっかり支え、安定感のあるものにしている今ちゃんの力のほうに注目してみたいのです。


 目の前に寒いものが回ってきたとき、あなたならどうしますか? 私はだいたいそれをスパッと「寒い」と切り捨てて終わりって感じの人生でした。でも今ちゃんの態度を見ていると、自分の今までの態度を深く反省せざるを得ないんですね。たとえ微妙にすべったとしても、あきらかにすべったとしても、それを絶妙の話術で「笑い」という温かい空気に変化させる今ちゃん。それは後輩芸人への優しさもあるのかもしれませんが、「自分にとって寒い」ことよりも、「この場を温かくする」ということを優先させているからできることだと思うんです。すべりまくってテンパりまくっていたジャリズム山下さんへのフォローは特にすごかった。今ちゃんがお茶の間と山下さんの間に挟まることによって、山下さんのすべてが面白くなってゆくという現象が起きていました。


 昔、『DMM』というAV誌でレビューを書いていた頃、同じレビュワーの中に尊敬する人がいました。永字八法さんという方です。クソつまんないAVや、明らかな手抜きAVがレビューで回ってきたとき、私はその欠点をビシビシ指摘し「絶対買うなよ失敗するから!」といわんばかりの態度を取っておりました。


 ところが、永字八法さんはどんなつまらない作品でも、レビューは面白いんです。さりげなくその作品の欠点を文章の中にすべりこませつつ、絶妙のユーモアでくるんで読ませる。その妙技はそりゃすごかった。だって笑っちゃうんですもん、別に買いたくない作品でも。しかもちょっとそういう見方すれば面白いかもぐらいに思えてきてしまう。


 私は、AVレビューっていうのは、買おうとする人の参考になることが大事だと考えていて、だからハズレの作品なんて絶対掴んで欲しくないと思って書いていたし、それが一番のサービスだと思っていたけど、そうじゃなかったんです。レビューを読む人を「楽しませて、そこに情報も入ってる」っていう数段レベルが上の永字八法さんの芸を見せられて「雑誌の文章っていうのは、こうでなきゃいかんよなぁ」と、毎号毎号反省したのを覚えています。


 今ちゃんの司会術には、永字八法さんと似た種類の優しさとサービス精神を感じます。たとえ寒いものが回ってきても「これを紹介したことで自分まで寒いと思われたらたまらんな」とそれを冷たく蹴り飛ばすような態度を取るのは、まぁ、ある意味保身ですよね。少なくとも雑誌で書くのなら、保身よりも読者へのサービスを大事にする態度のほうが、私は読んでいて楽しいし、そうあるべきだなと感じます。ブログならね、まぁ蹴たぐり飛ばしてもいいのかもしれませんが、でもやっぱりそうでない、寒いものまで温かく包み込みながらしっかり本質に触れているようなレビューが、読んでいてもいやな気持ちにならないし、いいなと思うんですね。とはいえ、頭に血がのぼりやすいんで、なかなかそれが難しいんですが……。