★ネット上に、こういうことは言うべきではないとかいう無言のルールやマナーみたいなものがあって、それにとらわれて思ったことを正直にパッと言えず、言ったあとの影響まで考えちゃって言えないのもばからしいと思うけど、「そういう無言のルールやマナーなんて知りません」ってわざとルールを無視して人をドキッとさせようとしてる言葉も、しらける。正しいものが面白いわけじゃないけど、正しくないものが面白いと思う感覚って安易すぎてついていけない。


★ちょっと前に書いたコンドーム問題について、自分がナマの良さはわかっているということを再三書いているのは、そういう「つけるかつけないか」の現場において「つけて」って言うと、「こいつはエロについてなんもわかってない」「ナマのエロさを解さないやつ」と思われて、相手のセックスのテンションが著しく下がるからという理由があるな、とファイナルアンサー出た気分に。わかってんだよそれは! でもわかってようがわかってなかろうが危険は事実としてあるわけで、こっちだってなんも考えず溺れたいのはやまやまなのにその気持ちをわかってもらえないのもつらいっていう、なんかそういうたまった鬱憤があったんだなーと思いました。


 あと私は化粧ポーチにコンドームを入れていたりするので相手が持ってるか持ってないかは問題じゃないです。それもね、「持ってる」って言うと毎日毎日そんなことばっかしてる人と思われたりしそうで、相手が好きだったりする場合はこう、言うのをためらわれたりしますよね。でも私は男の人が「セックスのことばっか考えてると思われたらどうしよう……」って恥ずかしそうに用意してたコンドームを出してくる瞬間は、たまらなく好きです。あれ、萌えるよね。じーんと来るよね。


 さらに、「コンドームつけない男はクズ男」的な断定はすごくしにくい。その面だけ見て「こいつダメだ」と思うことはできるけど、普段からみるからにクズだとか、性的にだらしがなさそうとか、そういうこととは全然関係ない場合がよくある。社会的に仕事もちゃんとできて、何に対してもきちんと大人の対応ができ、普段は優しくて他人に対する思いやりもあり、性的にまじめで、セックスだけの関係じゃなく真剣な恋愛を望んでいるような相手でも、つけない人っているよ。逆に「俺はいいかげんなセックスなんてしてないから病気の心配なんてない」「今まで外出しで避妊に失敗したことがない」って思ってたりする。遊んでないからこそ「俺は大丈夫」って思うってこともあるし、真剣だからこそ「妊娠したとしても俺は引き受ける覚悟がある」と思ってたりするから(こっちが妊娠したいかどうかの意志は確認してないのにね……)、どんなに事前に「この人はどんな男なのか」を見分けようとしても、そこはほんとにわからない。性的なこだわりって、そういうものだと思う。


 病気や避妊って、我が身にふりかかってこないとリアリティないもんね。エイズ検査で死ぬほどびびったとしても、シロだったら「ここまでやっても大丈夫だったから大丈夫!」って拍車がかかる人もいるし。データや科学的な根拠は、根拠のない自信に勝てない。さらに、軽い性病程度ではなんとも思わない人もいるし、最悪望まない妊娠とかになっても、なんとも思わない人はいる。でもそういう人はきっと重い性病にかかったりしてもそれで人生観変わったりはしなさそうだから、結局永遠に抑止力として機能しない感じがするな。避妊にまじめな人は、一度そのどちらかで失敗したことを、ちゃんと重く受け止めている人が多いというのが私の少ない統計結果です。だけどACみたいな暗いキャンペーンの方向もいやだなぁ。


 そういえば以前、ある男性が飲み会の席で「ピル飲んでるコいないの〜?」と聞いてたことがあったな……。娘とか生まれてめっちゃ心配しろ! とこっそりのろっておきます。


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